フリーランス塾潜入レポート

今回は、にわかに注目を集めている田中先生主宰のフリーランス塾の潜入レポートをお届けしたいと思います。

 

 

プロローグ

2023年1月、田中先生がフリーランス塾を新たに開講しました。田中先生の新刊が「令和フリーランスのすすめ」を提唱していることもあいまって、フリーランス塾にはあちこちから熱視線が送られているそうです。

 

これは気になりますよねえ。ということで、塾生として潜りこむことに成功した私が、内側から見たフリーランス塾をレポートしたいと思います。

 

潜入レポートを公開しても問題ないのかって?

それについては、もちろん田中先生の了承済です。潜りだとは内緒にして、素晴らしい学びをみんなに知ってもらいたい体で交渉をして(笑)

 

このブログで潜りがバレても問題ないのかって?

それについては、フリーランス塾での学びを知らせたいというBモードが、私と田中先生で一致しているので無問題です。潜りがバレたからと言って、塾から追い出されることはないはずです。と先手を打っておくので大丈夫なはず(笑)

 

フリーランス塾って何?

フリーランス塾の塾生募集は、2022年12月22日の田中先生のFacebook投稿記事で行われました。

 

改めて新生「フリーランス塾」を立ち上げます。

 

ビジネス書やビジネススクールが教える「大組織」の経営手法と、フリーランスが学ぶべき「小さな商売」の基本は内容がまるでちがいます。

 

ぜひ一緒に「フリーランス(&志望者)が集い、学び、勇気付け合う」場を作りましょう。

 

新たな仲間よ、来たれ。我々の掲げた旗に「乗った!」と声が掛かるのを待っています。

 

入塾の条件は、募集開始のアナウンスから10日後の2022年12月31日までに応募レポートを提出すること。レポートによる厳しい(?)選考を通過すると、晴れてフリーランス塾生になれるという仕組みです。

 

フリーランス塾の組織図

フリーランス塾は、「すでにフリーランス学部」と「いつかはフリーランス学部」の2つの学部で構成されています。「すでに学部」は、士業や自営業で、すでに独立している人向きの学部。「いつかは学部」は、いまは勤め人だけどいつかは、という人向きの学部です。

 

いやあ、この学部構成とネーミングセンスが抜群にナイスです!

 

ひとくちにフリーランスと言っても、すでにフリーランスになっている人とこれからフリーランスになりたいと思っている人とでは、学びたいことが違います。ですから、これらを分けるというのはとても理にかなっています。

 

塾と言いながら、「すでにフリーランスコース」と「いつかはフリーランスコース」ではなく、「学部」の名称を使うところが、なんともちぐはぐ感があって味わい深いです。

 

また、「すでに」と並ぶ言葉として「これから」でも意味的にはありです。でも、「これからフリーランス学部」より「いつかはフリーランス学部」の方がずっと心をくすぐられますよね。ありましたねえ、CMでも。「いつかはクラウン」というのが。きっとこの言葉選びには、田中先生のこだわりがあったに違いありません。

 

それぞれの学部には学部長がいます。ですから、フリーランス塾の講師陣は3人で構成されています。ちなみに田中先生は、フリーランス塾では理事長の肩書を名乗っています。もしかして、コースではなく学部の名称を使ったのは、理事長を名乗りたかったからなのかな(笑)

 

フリーランス塾は、それぞれの学部別に講座が開講されています。どちらも月1回開催のペースです。業務連絡やコミュニケーションは塾専用のFacebookグループで行われています。

 

ある塾生のFacebook投稿では、いつの間にか、学部長が学長に昇進していたことがありました。それを見た田中理事長からのコメントは「フリーランス塾の肩書はすべていいかげんなので許します」でした。とまあこんな風に和気あいあいとした雰囲気で、講師陣と塾生間のコミュニケーションが行われています。

 

フリーランス塾では何を学んでる?

私が潜り込んだのは「いつかは学部」。フリーランス塾内では、「いつかはフリーランス学部」は、いつしか「いつかは学部」と略されるようになりました。「いつかは学部」のM学部長は、誰もがその名を知る会社で長年働いた後、フリーランスとして今もご活躍されている方です。

 

さて、いよいよここから、「いつかは学部」の2月の回を例に、中の人にしかわからないフリーランス塾の核心に迫ります。

 

「いつかは学部」はオンライン講座の形で開催されています。1月の回の終了時、「いつかは学部」のM学部長からはこんな宿題が出されていました。

 

今までやろうとして、やら(れ)なかったことを何か一つやってみてきてください。

すごく簡単なことでも大丈夫です。

 

この宿題を聞いた時、私の頭に2月の回の様子が瞬時に浮かびました。今までできなかったことができたのはどうしてか、やってみたらどうだったのか、そういう気づきを塾生でシェアするんだろうなあと。そして、踏み出そうと思っている一歩にかけているブレーキは、案外簡単にはずせることに気づく。いつかはフリーランス学部にふさわしい素晴らしい内容ではないですか!

 

2月開催日の2日前、M学部長からFacebookグループに投稿がありました。2月の開催日時、あらかじめ出されていた宿題のリマインドでした。それに加えて、なんと宿題が追加されていたのです。

 

宿題おまけ:「己」を知る回ということで、自分の因数分解をしようと思います。ちょこっと考えてきてくださいね。足し算でも、掛け算でも、微積でもなんでもOK。

 

「えーーーっ、2日前に宿題追加?!和気あいあいとした雰囲気とはうらはらに、意外とスパルタなのか?」

私は思わずつぶやいてしまいました。

 

当日の流れはこうでした。

(1)やってみたことのシェア

(2)自分の因数分解のシェア

(3)田中理事長からの解説

 

と、これだけでは潜入レポートとしては全くもの足りませんね。もう少し詳しくレポートしましょう。

 

(1)やってみたことのシェア

私の予想に反して、やってみての気づきのシェアではなく、自分が何をやってみたかを全員でシェアしました。はじめに口火を切ったのはM学部長。フリーランス塾では、教える/教えられる関係というより、学部長も一緒にやってみるスタイルです。

 

学部長の後に続いて、今度は塾生それぞれが何をやってみたかを発表しました。発表をすると、画面越しに塾生からの拍手とM学部長からのほんわかなコメントをもらえる特典がつきました。スパルタとは程遠い和やかな雰囲気の中で、それぞれの個性が出る発表が続きました。

 

潜りとは言え、もちろん私も宿題はやりましたよ。やってみてわかったのは、「今までやろうとして、やら(れ)なかったこと」が何かを思い出すのに時間がかかることでした。日々の暮らしや目の前の仕事に押し流されていると、自分がやろうとしていたことを忘れてしまうのです。今回の宿題のおかげで、それを思い出すことができました。

 

もうひとつわかったことは、「〆切効果」と「発表効果」の威力です。人が行動を起こすには〆切が必要です。昨日やりましたという塾生が何人かいました。私もそのクチです。宿題というからには発表が待っていることは誰もが予想していたことでしょう。これが行動の背中を押す助けになった割合は決して少なくないはずです。

 

やってみたことをシェアする時間はフリーランス塾の掲げる「集い、学び、勇気付け合う場」ってこういうことなんだなを実感できる時間した。いやほんと、潜入してよかったなと思いました。

 

(2)自分の因数分解のシェア

続いては、2日前に追加で出された宿題「自分を因数分解して表現」のシェアタイム。こちらは少人数のグループに分かれてのシェアになりました。

 

直前に出た宿題にも関わらず、美しく紙にまとめている塾生がいることに驚きました。私は、追加宿題はチラリと考えてみただけで、当日、なんとかなるさと軽く考えて参加したというのに。

 

自分の因数分解といっても表現の仕方はそれぞれ。こういうところにも個性は出てしまうものなんだなあと感心した次第です。

 

グループに分かれている間、田中理事長とM学部長は、各グループを巡回していました。田中理事長やM学部長がやってきて参加者が一人増えただけで、そこでの会話の広がりや方向に変化が生じました。そんな気づきも感じつつ、少人数での会話に花が咲きました。

 

と、その時です。予告されていた終了時間はまだ先というタイミングで、突然、ピンポンパンポーンという音声が流れてきたのです。耳をすましていると、M学部長からの校内放送をもじったアナウンスが流れてきました。声色も変える演出つきです。

 

へえ、Zoomにこんな機能があったんだと、その時初めて知りました。おそらくはほとんどすべての塾生より年上のM学部長。そのお茶目さとデジタルリテラシーの高さには驚くしかありませんでした。

 

(3)田中理事長からの解説

宿題のシェアが終わった後は、田中理事長からこんな解説がありました。

 

自分の因数分解を行って、自分が何によってできているのかを知るのは大事なことです。『孫子の兵法』では、敵、己、天、地の4つを知ることの大切さを説いているんですね。己を知ることは大事ですが、それは大事な4つのうちの1つに過ぎないことも忘れてはいけません

 

田中理事長が「孫子の兵法」をバイブルとしているのはよく知られたことですが、フリーランス塾でも「孫子の兵法」をベース理論とした学びが展開されています。

 

田中理事長はさらに続けました。

 

「分解すると見えるものがありますが、見えなくなるものもあります。MBAは経営に必要な要素に分けて学ぶものなんですよね。分ける時は、一方で大きくとらえて見る目ももっておくことが大事です」

 

なるほどー。フリーランス塾生募集時に田中先生が言ったことの意味がここでつながりました。

ビジネス書やビジネススクールが教える「大組織」の経営手法と、フリーランスが学ぶべき「小さな商売」の基本は内容がまるでちがいます。

 

和気あいあいの雰囲気の中、学びの中身はしっかり濃いフリーランス塾。あっという間にお時間となりました。最後にはまた、M学部長から次回に向けた宿題が発表されました。「いつかは学部」は、話を聞くだけ学部ではありません。自分でやってみる学部です。

 

と書いている私は、まだ宿題に全く手をつけられていません。。。(汗)

 

フリーランス塾の特徴は?

これだけ書いたら潜入レポートとしてはここで終わっても十分な気もします。が、フリーランス塾の特徴をもっと端的に伝えたい思いがムクムクとわいてきてしまいました。そうは言ってもなあ。。。と思ったら、M学部長がちゃんと教えてくれたじゃないですか。因数分解を使えば端的に表現できますよと。

 

ということで、フリーランス塾を因数分解したのがこちらです。

これだけでは、なんのこっちゃわかりませんよね。これからじっくり解説していきましょう。

 

フリーランス塾を成り立たせる要素は、塾生、塾での学び、そして講師陣です。これらのどれが欠けても塾としては成り立ちません。とすれば、フリーランス塾の特徴はそれぞれの要素の特徴に他ならないと考えたわけです。

 

◆塾生

皆さん、とても前向きな方ばかりです。2日前に追加で宿題が出ても、誰一人文句を言ったりしません。講座の中での発言にもネガティブワードが出てくることはありません。

 

「いつかは学部」ですから、今はどこかの組織に所属して働いている人たちの集まりです。ここに集った塾生のいつかはフリーランスへの起点は、不安ではなく役に立ちたい思いです。そんな塾生が集っているのですから、「いつかは学部」の雰囲気が前向きで明るくなるのもうなづけます。

 

◆塾での学び

フリーランス塾では、もちろん田中先生の新刊が教科書的な位置づけになっています。


ただの人にならない 「定年の壁」のこわしかた(マガジンハウス新書)

 

「いつかは学部」の学びは、教科書を講師が解説するような野暮な学びではありません。やってみることが中心のとても実践的な学びです。

 

M学部長は、宿題を出した際にこう言いました。

「試すことに失敗はありません」

 

「いつかは学部」の塾生は、試すことがどんどん楽しくなって、そのうち、みんながこう言い出すのではないかという気がします。

「私、失敗しないので」

 

◆講師陣

最後に講師陣の特徴です。これを思いつくのにはちょっと時間がかかりました。特徴がないからではなく、特徴があり過ぎてどう表現していいのかわからなかったからです。

 

前向き(Proactive)、実践的(Practical)ときたら、Pしばりで考えたくなるのが人情というものです。Pしばりで見つけたのが、これまで生きてきて一度も使ったことがない"Personable"。和訳は「感じの良い」です。これだ!と思いました。3人とも長がついても偉ぶることなど微塵もなく、超がつくほど感じが良いんです。

 

以上をまとめると、こうなります。

フリーランス塾の特徴としては、塾生と学びの特徴だけでも十分とも言えます。が、そこにさらに講師陣の特徴が加わるのですから、これはもう唯一無二の塾と言ってもいいのではないでしょうか。

 

そう言えば、田中理事長は、分けて考えるだけでなく大きくとらえて見る(=共通項を見る)ことも大事だと言っていました。

 

フリーランス塾の因数分解ができたよバンザーイ!で終わっては、ダジャレ好きの理事長からのお叱りが飛んできそうです。共通項も探し出さねばと思ったら、案外簡単に見つかりました。

 

2月の回の終了後に、FacebookグループにM学部長から簡単なまとめの投稿がありました。その投稿の最後にこんなおまけつきで。

おまけ「シン・春の七草

せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、ズルシロ! (孫子の兵法、詭道変格活用)

 

これを見た瞬間に共通項が見つかりました。

フリーランスはダジャレがお好き。

 

続編に続く。