困難なBモード

珍しくゲスト参加者を迎えた勉強会は、DモードとBモードに鋭く切り込みました。

Take off

10年前にこの勉強会が始まることになったきっかけは、田中先生が女性限定セミナー講師として登壇したことでした。まる10年を迎えた勉強会が開催される数日前のこと。不思議なめぐり合わせで、田中先生は、再び、女性だけを対象にしたセミナー講師をつとめるました。その時に感じたのが語感の大切さ。

 

そもそも「定年後」「セカンドキャリア」という語感がよくないと言います。人から決められた定年。ファーストキャリアの延命のように聞こえるセカンドキャリア。確かに、語感は私達の無意識に影響を与えています。

 

「定年後」に変わって田中先生が提唱するのが「Take off」。日本語で言うと「離陸後」。その他にも「抜け出す」「成功する」という意味もあるとか。

 

田中先生は、「Take off」にこめた思いをこう語りました。

「雇われて働く期間は滑走路を走っているようなものです。たくさんのルールに縛られているんですね。離陸後は、地上を走るルールから開放されて大空を自由に飛べます。小さなセスナ機でもいいから自分の力で飛んで、自由に働きましょう。もちろん墜落のリスクはありますけどね(笑)」

 

確かに、「定年後はどうする」と聞くと、その語感からなんとなく暗いイメージが想起されます。一方で、「離陸後はどうする」と言われると、なんだか明るい希望をを感じます。会社を辞めた後という同じ事実の話をしているのに、言葉を変えるだけでこの違いはなんなんだというぐらいに、受ける印象が全く異なります。

 

DモードとBモード

この日の孫子女子勉強会でとりあげられた話題にDモードとBモードがあります。つい先日の田中先生登壇セミナーで初めて聞いたという人もいるので、まだまだ知らない人も多い概念です。

 

この勉強会ではすっかりお馴染みのテーマですが、孫子女子勉強会が始まった時には、田中先生自身もまだこの概念を知らなかったそうです。DモートとBモードに限らず、田中先生が仕入れた最新の視点を惜しむことなく披露いただけるのが孫子女子勉強会の特権です。

 

おっと、話が少し横道にそれてしまいました。話をもとにもどします。

 

同じ行動に対するDモードとBモードの違いが例で示されました。

 

DモードとBモードの例

見ての通りに、Dモードの出発点は不安です。対して、Bモードの出発点は未来への欲です。同じ行動でも、その動機がDモードかBモードかによって、その行動の結果がもたらす人生の豊かさはまるで違ってくるのです。

 

 

困難なBモード

対比の例によって、DモードとBモードの違いは理解できたと思います。理解ができたら、Bモードになれるかというと、そう単純な話でもありません。

 

Bモードになることを困難にしているのは、日本人に長らく染み付いた残念な特性かもしれません。その特性とは何かを外国人にズバリ見抜かれたという記事があります。

gendai.media

 

Bモードになることは人生を楽しむことに他なりません。人生を楽しむことに反対する人は誰もいないでしょう。それなのに、会社員生活を長く続けるうちに、人生を楽しむことを忘れてしまうのです。そんな人が、会社を辞めた後、急にBモードになれるはずもありません。

 

その結果、田中先生が言うような事態に陥ってしまうのです。

「離陸後は自由になれるのに、自由になることに悩んでいる人が多いんですよね」

 

孫子女子仲間は、自分が今どちらのモードかを自覚できるくらいにBモードを身体知化しています。何しろ、孫子女子勉強会でDモードとBモードが語られるようになってから、少なくとも4年以上(本ブログ調べ)が経ちますから。

 

孫子女子勉強会でのBモード登場以降、すべての回はBモードに通じていました。それを毎月継続してきたからこそ、定年後、もとい、離陸後に最も大切なBモードを手に入れることができたのです。

 

このことから導かれる結論はこれです。

Bモードは1日にしてならず

 

だから孫子女子勉強会に参加する

勉強会が行われた2023年9月25日は、田中先生のベストセラーである「会計の世界史」の発売5周年記念日でした。他にも勉強会仲間のおめでたいことが複数ありました。そうとくればその喜びを形で表さないわけにはいきません。

 

 

 

ということで、この日のリアル参加組はグラス片手に勉強会に参加するという贅沢ぶり。もちろん田中先生も飲みながらの講義。いつも以上に勢いのある語り口であったことは言うまでもありません。「リアル参加予定がオンライン参加に変更になったIさん、さぞかし悔しがるよね」と盛り上がりましたとさ(笑)

 

すでにいい気分になったリアル参加組は勉強会が終わると、おとなしく解散。

 

となるはずもなく、当然のごとくに懇親会へ。10年前に始まった初回から勉強会と懇親会はセットでした。懇親会の前振りのために勉強会があるという話もあるとか、ないとか。。。

 

 

田中先生のダブルブッキング事件により、急遽、勉強会に参加することになったゲスト参加者もまじえて、懇親会場であらためて乾杯!

 

少し緊張していたというゲスト参加者も、懇親会ではすっかり場に馴染んで、楽しいおしゃべりに花を咲かせました。これを孫子の兵法的に言うと「患を以って利となす」になります。

 

勉強しないと不安だから孫子女子勉強会に参加する人は誰一人としていません。定年後に備えて孫子女子勉強会に参加する人もいません。

 

私たちが孫子女子勉強会に参加するのは楽しいからです。勉強会仲間におめでたいことがあれば、一緒に祝杯をあげたいからです。そして、リアル参加するのは懇親会が楽しいからです(にっこり)。

 

この日の懇親会も終わりに近づいた頃、勢いづいたゲスト参加者から出た一言「◯◯◯◯け」は、何十年も前のドラマの中でしか聞いたことのない単語。その場にいた人は、目の前にいるゲスト参加者におこった運命に衝撃を覚えると同時に、その運命の顛末への好奇心をおさえられなくなりました。いつか、「◯◯◯◯け」をテーマに勉強会が開催される日が待ち遠しくてたまりません。